日本酒造りで欠かせない“麹菌”がカビって本当?麹(糀)の役割とは

日本酒好きな方なら一度は聞いたことがあるだろう「麹」という言葉。

お酒作りの過程で出来るものなんですが、私がお酒を飲み始めた若い頃、これが実はカビの一種だと聞いて驚いてしまった記憶があります。
口に入るものですから、そんなことを言われたら不安ですよね。

本当に麹がカビなのか?そもそも身体に害はないのか?
詳しく解説していきます!

“麹菌”は日本の国菌でカビの一種

麹菌は、確かにカビの一種です。
でも、普段私たちが害としているカビとは全く違うもので、日本醸造学会が定めた「国菌」なんです。

なんだか国菌という言葉だけでもすごいですが、麹菌は東洋でのみ繁殖している有用微生物で、お酒の他にも実はお味噌や醤油などにも使われています。

麹はただのカビではなく、私たちの祖先が見つけ出した素晴らしい財産なんですね。

麹菌の種類

麹菌の種類は主に下記の5種類があります。

  1. 黄麹菌
  2. 黒麹菌
  3. 白麹菌
  4. 紅麹菌
  5. カツオブシ菌

麹菌で一般的なのは黄麹菌で、これが味噌・醤油・お酒の製造に用いられる種類です。

白麹菌は焼酎づくりに用いられることが多く、黒麹菌は沖縄の泡盛づくりに欠かせない麹菌です。
でもお酒に関しては、黒麹菌を焼酎づくりに使ったり、白麹菌で清酒を使ったり、商品のバリエーションを広げる目的でそれぞれの麹菌の特性を利用し仕込みを変える所もあります。

日本酒にとっての麹(糀)の役割

日本酒づくりに使われる麹は米麹です。
アルコールは、酵母がブドウ糖を食べて発酵することによって発生します。

そのためには蒸米に含まれるデンプンをブドウ糖に変えてあげる必要があるのですが、その役割を麹が担っている形になります。
かなり重要な役どころです。

麹の種類

穀物に前項で解説した麹菌を付着させ、繁殖・培養したものが麹です。
大きく分けて下記の3つがあります。

  1. 米麹
  2. 麦麹
  3. 豆麹

米麹は前述したように日本酒づくりに欠かせないものですし、他には米味噌・みりん・酢・甘酒など日本で馴染みのある発酵食品を製造するのに利用されます。

麦麹は麦味噌や麦焼酎に多く用いられ、豆麹は豆味噌・醤油などの原料となっています。
この他にも、最近は自宅で米麹を使って塩麹を手作りし、料理に役立てている人も多いですよね。

まとめ

麹菌がカビだと最初に聞くとびっくりしますが、お酒以外にも身近なところで使われている菌だという事実を聞くと安心できますよね。
しかも麹菌の歴史は古く、なんと日本では奈良時代から人々の生活に関わってきた記録が残っています。

先人達から受け継いできた国菌、大事にしていきたいですね。