東京23区・田町に蘇った小さな酒蔵『東京港醸造』は行くべき

日本酒の酒蔵は、環境が整った地方の土地にあるものだと先入観を持っている方も多いのではないでしょうか。
でも実は、コンクリートだらけの大都会・東京でも、酒造りを行なっている酒蔵があるんです!

その名も「東京港醸造」。
港区にある4階建てのビルの中で、しっかりとした酒造りの設備を構え、東京港醸造でしか出せない味を醸しています。

今回は、そんな大都会の酒蔵についてご紹介いたします。

酒蔵『東京港醸造』とは

画像引用元:http://tokyoportbrewery.wkmty.com/about-us/

私達が抱いている酒蔵のイメージと違う、東京・港区のビルの中にある酒蔵「東京港醸造」。

2018年に東京都の北区に酒蔵を構えていた「小山醸造」が、惜しまれつつも廃業してしまってからは、東京23区で唯一の酒蔵となりました。

地域の商店街復興の火種になれば、という目的で酒造りをスタートさせた東京港醸造。

でも、この東京港醸造の前身にあたる「若松屋」も、もともと酒造りをしていたのです。
明治時代以降は酒造業が経営不振になり、1909年に撤退。

それからは主に販売業をメインとしていましたが、7代目社長に就任した斉藤俊一さんが酒造りを再開する決断をしました。

そのため、東京港醸造は東京23区唯一の酒蔵(2019年現在)であると同時に、100年ぶりに酒造りを再開させるという偉業を成し遂げた希少な酒蔵なんです。

酒蔵『東京港醸造』の特徴

歴史にも圧巻されますが、東京港醸造の特徴といえばやはりその酒造りの環境です。
都内のコンパクトなビルの中で、どのように酒造りを行なっているのでしょうか。

オフィス街のビルの中でお酒造りをしている

東京港醸造は、4階建てのビルの中で酒造りをしていますが、なんとその全フロアが醸造施設となっています。

大きいとはいえないコンパクトな規模のビルの中で、蒸米から瓶詰め・ラベル貼り・出荷作業まで行なっているとは驚きです。
しかも、ビルはもともと住居用だったため、施設の整備にはかなり時間を要したとのことです。

仕込み水は東京の水道水を使用

東京港醸造の酒造りの特徴として、仕込み水に東京の水道水を使っているという点が挙げられます。
一般的に、天然水などを使用することが多い日本酒の中では斬新な製法といえます。

原酒の状態で販売

日本酒造りの中では、「加水」と言って、そのままでは高すぎるアルコール度数を薄める工程があります。

原酒というのはその加水を行なっていないお酒のことで、米本来のふくよかな旨味・コクを味わうことができます。
東京港醸造のお酒はその原酒にあたり、この状態で販売を行っているのです。

東京港醸造で造るお酒を楽しめる「角打ちバー」がある

東京港醸造には、実は角打ちを楽しめるスペースがあります。
角打ちとは、お酒屋さんの一角でお酒を立ち飲むことを指す言葉で、この東京港醸造でもその角打ちを楽しむことができます。

しかも、オリジナル銘柄だけはなく他の酒蔵のお酒も飲めるのは嬉しいですね。
色々と飲み比べると、より東京港醸造のお酒の味が引き立ち、夢中になってしまいそうです。

「角打ちって何?」って人は『東京23区にある美味しい日本酒が飲める角打ち5選【おすすめ店♪】』の記事を読んでみて下さいね!

東京港醸造を代表する清酒・純米吟醸原酒「江戸開城」

画像引用元:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000158.000014510.html

東京港醸造の代表的なお酒が、純米吟醸原酒「江戸開城」です。
原酒特有の、お米由来のふくよかなコク・旨味をまずストレートに感じます。

味は酸味・甘味ともにバランスが取れたお酒で、芳しいフルーツのような吟醸香も感じることができますよ。

東京のお酒にあまり良いイメージを持っていない方にこそ飲んでいただきたい銘柄です。
良い意味で常識が覆ります!

まとめ

今回は、東京都23区唯一の酒蔵「東京港醸造」についてご紹介しました。
「酒造りの環境に適しているとは言えない東京では、日本酒なんて作れないに決まっている」と先入観を持っていた方も多いのではないでしょうか。

確かに、酒造りを100年ぶりに復活させるまでの道のりは生半可なものではなかった筈ですが、オリジナル銘柄である江戸開城には、他のお酒にはない魅力があり多くの人を惹きつけています。
ですが東京にはこうした老舗の醸造所があり、23区内では酒の買取も盛んに行われています。

ぜひ、近くにお住まいの方は東京港醸造に角打ちをしに訪れてみてはいかがでしょうか。